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●ご注意
このページは製作過
程のイメージをあらわ
すものです。

実際の「YOL関西」は
こちらです。

■オスの三毛猫なぜ少ない

 ここで、具体的な例をあげます。
 例えば、「関西発」で大変に人気のある、「もの知り百科」
 これは、読者からの質問に簡潔に答えるという形式で続いています。
 女性読者からの質問もたいへんに多い。
 難しい理屈はともかく、今すぐに役に立つ。しかも短文で読みやすい。
「さすが読売さんやわ、わからんことあったらすぐにおしえてくれはる」
 しかも紙面と連動していますから、インターネット上での認知度もかなりのものです。
 こうした、読者の生活に直接関わるようなコンテンツ。
 大人から子どもまでを包括した、総合的な暮らしのアドバイス。
「オスの三毛猫なぜ少ない」
 例えばおそらくは小学生が尋ねるような質問にも、きちんと答えてくれる。
 これはとても楽しいことです。
 そんなことは天下国家に関係がない、というのはいささか官僚的な発想であ りまして、猫を馬鹿にしている。
 猫と共生しているひとの暮らしを見ていないからであります。
 そういえば、「じゃりん子チエ」という漫画には、お好み焼きとともに小鉄 という猫が重要な役割を果たしておりました。

 一方、「ウルトラ関西」の中にも、「がんばれ21世紀の子育て」というコン テンツがあります。こちらも大変に人気があります。
 世間には育児向けの雑誌がたくさんありますが、中を開いて驚くのは、なん とオムツの中身の写真がずらっと並んでいるものがある。それを見て、小児科 のお医者さんが「ああこの色は問題ありませんよ」とかいう。
 身もふたもないというか、ついにここまできたか、という感慨で男どもは遠 くを眺めるのでありますが、考えてみると、従来そうしたことを教えてくれて いたおばあちゃん、おばさんが近くにいない。そういう社会構造になってしま っている。
 若いお母さんは漠然とした不安を抱えているのだと思います。

 ひとつの方向性としましては、こうしたコンテンツを充実させてゆく。
 小学生むけ、中学生むけ、それから若いひとや中高年。
 また、お年寄りの知恵というものも、ここで開陳してゆく。
「おばあちゃんの知恵袋」とでもいうような、暮らしのノウハウを蓄積してゆく。
 つまり、日々の暮らしに密着した、別冊「日曜版」とでもいうべき保存版の コンテンツですね。新聞社ということでありますから、専門家の先生方も喜ん で協力してくれると思います。

■都市伝統と人情気風

 小松左京さんの「わたしの大阪」(中公文庫)には、こんな記述がありました。
「わたしの好きな大阪は、(略)長い都市伝統によって培われてきた、人間関 係のルールであり、生活原理であり、人生に対する態度であり、競争と共同と、 救済のシステムである。−一口にいって、その『人情気風』なのだ」
(「大阪」254頁)

 ここで言われている「人情気風」
 そうしたものが細やかな「絹ごし豆腐」の味わいとなって見え隠れするコン テンツ、と言っていいのかも知れません。
 ここで大事なことは、コンテンツを提供・作成する側の都合ではなく、読み 手の立場に立っての作成、編集を心がけるべきだということです。
 いわゆるeコーマスのビジネスで常識になっている、「顧客中心主義」とい うことですけれども、大阪商法の伝統、市場中心主義のIT版、ということもで きるかと思います。
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