「緑色の坂の道」vol.7047

 
    花灯り 2.
 
 
 
■ イエローのフォグかスポットを全開にして、高速ではない国道を西や東に向かう。
 たいていは一人で、目的があるようなないような。
 必ず雨になるのだが、手入れされた車ならばワイパーのゴムはまだ新しい。
 個人的な好みだが、フィクストヘッドクーペの姿が思い出される。
 XK140や150、EタイプのそれやMGのGT、エランやS800にもそういうものはあった。囲まれた猫背の部屋。
 排気量はともかく、車の車種もそこそこに、濡れた路面をグリップを確かめながら限界の70-80パーセントくらいで飛ばすとき、音楽は聞こえているのかそうでないのか、ラジオは消していたような記憶がある。
 

「緑色の坂の道」vol.7046

 
    花灯り。
 
 
 
■ 桜の頃、街はなんとなく浮ついていて埃っぽい。
 満開かと思えば雨が降り、風になって、一旦お預けをくらう。
 翌日、待ちかねたように人が出て、一眼のレンズを向けている男性が何人もいる。最近は妙齢もである。
 私は恥ずかしくて撮れないでいた。何故なのか分からない。
 

「緑色の坂の道」vol.7045

 
    エストニアの花。
 
 
 
■ しばらく前、旧い車の部品が届いた。
 なんのせいか、エストニアからである。これはどこにあるのかと地図を眺めると、あらま、バルト海に面した界隈である。
 ゲッツの「ディア・オールド・ストックホルム」が海の反対側にあった。
 プーシキンという地名も見えたりする。そういう名前の詩人がいたような記憶もあるが、どっとはらい。
 

「緑色の坂の道」vol.7044

 
    風の花。
 
 
 
■ 坂道を昇っていくとき、一旦停止する。
 一本の桜があって、背後は緑の樹木である。
 風がやや強く、数秒の間に花弁が横殴りに散っていく。
 空は青く、この部分だけを切り取れば、場合によっては作品になるのかも知れない。
 自転車と杖をついた男性に先に行ってもらい、ゆっくりと車を出した。
 

「緑色の坂の道」vol.7043

 
    花の日。
 
 
 
■ まだかまだかと急くように日が過ぎて、いざ開いたとなると気持が離れる。
 何時まで保つのか、散り方はどうか。
 何時だったか、しばらく前のベストセラー「硫黄島の星条旗」を読んでいた。イーストウッド監督によって映画化された作品である。
 沖縄の首里攻防戦を描いた「沖縄シュガーローフの戦い 米海兵隊地獄の7日間」と並んで、戦闘シーンが非常に具体的なことが特徴だった。
 腕が飛ぶ、銃弾で顎から先がなくなる。埋葬の仕方。
 

「緑色の坂の道」vol.7042

 
    Bohemia After Dark 4.
 
 
 
■ こんなことをやっている場合ではないのだが、車のヒューズを替えた。
 一部ではなく全部である。
 前にも一回やったのだが、あれから何年も経っているし、別の小型車たちのこともあるからとまとめて注文したのである。ボッシュもいいが、ここは安定の国産品を選んでいる。注文に数日、交換に五分。