吾亦紅。
 
 
 
■ 野の花が好きである。
 しかし単体で眺めるのがよくて、実際に山や野を歩くということはほとんどしない。
 短く切ったものを小さな花瓶に入れ、デスクの上に置いておいた。
 台風が近づくという夕刻、庭から虫の音がきこえている。