木枯しまえ。
■ 西の空が一度に曇って風が出てきた。
私は矩形のスペースに横になって窓の外をみていた。
冬が近いのだろう。
思うことはいくつもあるが、緑坂に書くまでもなく、雑事と昼間の厄介に追われるのが常である。
■ バラクータの季節になったのだが、なんだか面倒で着なくなった。
そのくせ色違いもいいなと眺めているのだから分からない。
日常で手を入れねばならないものはいくつかあって、ひとつのことだけを考えている訳にも当然いかないのだが、独りになる時間は僅かだった。