待っている。
 
 
 
■ 先日処分した時に、チャンドラーの文庫も何冊か入っていた。
 今読み返すとあちこちが痒くなるような時もあって、この恥ずかしさというのは何処からくるのかわからない。
 昼間の厄介であれなんであれ、しゃにむに突っ込んでいく時期が過ぎると、出方をみていたり効果があるだろう時期まで寝かせることを覚える。
 待っているわけだが、その時間をどうやり過ごすかでいつも少しだけ困っている。
 それはね、修行が足りないのよ。
 常に正しい声が耳元を横切る。