凍鶴。
 
 
 
■ 長い冬が終わろうとしているのか。
 風花のようなものが舞って、やはり底冷えがした。
 この冬はウールのオーバーを一度も着なかった。黒ではなくてグレーの、ハーフサイズのものである。これに手袋をしてマフラーを巻き、時々手袋を落としてくるのが厳寒期の常だったのだが、幸いにして拾いにいかないで済んでいる。
 代わりにBARACUTAのG4を下に、寒い時には薄いゴアか何かのジャケットを重ね着していた。
 

 
■ G4は背中に金属のピンというかなんというかがくっついている。
 これが車の皮シートを痛める可能性はあるのだが、ま、そこは流れである。
 一説によると、最も皮素材に悪いのはジーンズだと言われていた。柔らかい綿のパンツにするべきだと。あるいはウールのパンツを履きなさいと。
 古いマセラティかランチアの内装なら私もそうしたかも知れない。
 そこまで神経質になるのも億劫で、気にせずに流してはいる。