十月最後の月。
■ 好きだった歌手や俳優が死んでしまう。
その度に思うことはあるけれども、わざわざ書かないようにしていた。
HDDナビの中に、柳ジョージさんのアルバムがいくつか入っていて、ランダムに流していると時々ひっかかる。
曲名を仔細に覚える癖がないので忘れてしまうのだが、ボロボロさ、あの日から、という歌詞のそれが、浜崎橋を右に曲がって海の見える辺りだった。
■ このまま横浜へ流れようかとも思ったが、バーでジンなしトニックというのも味気ない。中華街の馴染みは終わっている時間で、そういえば一昨日辛いコースを食べたばかりである。
芝浦から集中工事だ。どちらにしても湾岸を廻るしかない夜なのである。
速度域が違う。
■ 月が高いところにある。
雲も僅かに流れている。
胃がちりちり重くて仕方がないくせに、煙草ばかりを立て続けに吸う。
そんなことが昔あったような気がしたが、最近は遠い。