霧ふかき日。
■ 横浜界隈で人に会い、別れ、水を一本買って東京へ戻ろうとする。
この時間だと中華街の馴染みの店も閉まっているのだ。
私が行くのは接待やパーティに使われるような老舗ではなく、一本路地を挟んだところにあった。
最近この辺りも、いわゆる食べ放題というところが無闇に増え、全般として味は落ちているような気がする。
■ 高速に乗ると薄い霧である。
前に白いクラウンが流れていて、その横をダイハツの軽が走っていた。
軽を抜き、ちらりと眺めるとクラウンのドライバーと眼があった。
彼は半ヘルを被っている。ナンバーは横浜。
ゼロ・クラウンより前の型だから結構年季は入っていて、なんだ覆面じゃないか。