大師のデミオ 2.
 
 
 
■ 鄙びた街に、うなじの白い妙齢が隠れている。
 と思うのは幻想である。
 今であれば微妙に日本語が通じなかったり、塗った爪先から元のあたりが膨らんでいたり、歴代の彼の写真がネット上に残っていたりもするのだけれども、見えないことにしてしまえばそれまでである。
 流れてどこへいくのか。
 多分どこかに収まるのだろうが、ちょっとした目線にマエが覗けることもあって、枯れるのは難しい。