トラベリン・ライツ。
 
 
 
■ チェット・ベイカーの晩年はへろへろだった。
 麻薬と女である。
 私生活が幸せだったとはとても思えないけれど、彼よりうまいペット吹きがその後どうしていたかを考えると、どちらが良いのか、他人がとやかく言うことでもないのだろう。
 誰だって晩年はへろへろである。
 
 
 
■ ベイカーありますか。
 え。ベイカーあ。
 と、麻布か六本木界隈のJazzバーで白い眼でみられたこともあった。