五月闇
     俺のことなら放つといて 2.
 
 
 
■ 文学座の俳優、中村伸朗さんの随筆にそうした題のものがあって、いつか読んでみようかなと思っている。
 久保田万太郎、通称クボマン山脈に連なる、俳句をものにされた才人であった。真面目なんだかトボケているのか、そのあわいに漂う演技が懐かしい。
 
除夜の鐘 俺のことなら放つといて(中村伸朗)
 
 
 
■ ダンディといえばそうだし、甘ったれ、斜に構えてみせているといえばその通りである。
 かまってくれないとさびしい。とほぼ同義だった。
 頭が煮えてくることを、緑坂では伝統的にノーニエと呼ぶが、オレのことならホットイテクレンチョ。チーズたっぷし。
 とか、時々口にしたくなる。実はしている。
 元はイタリア語であるらしく、なんとかのカルパッチョみたいなものか。