豆腐屋の四季。
 
 
 
■ 某日。どこかのPAに軽トラがとまっていた。
 音が違うので、あれ、と尋ねてみると、スワップしているのである。
 ペリの13Bだったか、今はほぼ死滅したロータリーのエンジンが載っていた。
 作業服にMA-1のレプリカを羽織った彼は40代。
 仕事は豆腐を作っているという。
 
 
 
■ 缶コーヒーを飲みながら暫く立ち話する。
 互いに丁寧語を使いながらである。
 ナンバーは都市部のそれではなく、ちょっと遊びにきたんですよ、女房が子どもを連れて実家に戻っているものでね。
 旅ですね。
 旅です。