はじめて会ったとはおもえないわの定番。
 
 
 
■ 何時だったか赤坂界隈で騒いでいた。
 連れていかれたのである。
 なんともいえない風情の店で、ほぼ日活映画全盛の頃お綺麗だったと思しきママが切り盛りされている。
 歌いなさいよ、ということで率時ながら小林旭などを選ぶ。
 その前はどなたかのガッチャマンの絶叫だったからだ。
 妙齢本格派は天城越え。
 
 
 
■ 歌のひとつも歌えなきゃ、仕事はできねえぜ。
 昔そう言われた覚えもある。
 同じ酒を選び、同じ飲み方をして、払った方が車に乗るまで見送る。
 大人の世界って難儀だが、ま、そんなものなのである。