地域の名士 3.
■ 都内に戻ってきて数日経ち、車を換えた。
これではハイヤーだからである。
■ 換える前、機会あって一人で首都高を流した。
電制を初めからSモードにしているので、そう揺れたりはしないのだが、路面の感触がほとんどないのに速度だけ出ている。
指先だけで曲がるような感覚はジャガーXJのそれともまた違う、もっと人工的なそれだった。
運転者の老化をハイテクというか電子制御がカバーするという味付けは、確かにひとつの方向なのだが、商売上はともかく、それでいいのかなという気もしないでもない。
そもそも高速や首都高を流す車ではないのだが、それを考えると白い手袋をして飛ばしているプロの方々の腕というのは、並じゃないということになる。