地域の名士 2.
■ 友人に土木というか工学というか、そちらの方面に進んだ奴がいた。
いわゆるゼネコンと呼ばれるところである。
バブルが終わった頃彼は転職をして、地方のやや小さなところに移った。
何時だったか酒を飲んだ時、盛んにぼやいている。
そこの社長が新車ばかりを乗り継ぐことと、特定の学校を出ていないことが気に障る。
■ 私は国道沿いのラーメン屋に入った。
廻りには現場で働く男たちが数人昼飯を食べていて、トヨタの素の黒塗りから出てきた男がおかしな風だという眼でこちらを眺めている。
地元じゃねえな。