七月入る。
■ 既にして夏である。
梅雨明けが、と書くのはこの国特有の言いまわしだった。
大陸や砂漠の国でそこをどう言うのか知らない。
■ なんのせいか、広津和郎さんの本を読んでいた。
随分前に川崎の大きな古本屋で買ったもので、ここはほとんど産業廃棄物のような衣類や電子機器などが結構な値段で売られている。
コンシューマ向けデジカメなどは、こりゃ新品買った方が安いだろうというような値付けである。資本主義なのだなと。
何時も髪を切っているところの店長がその近くに住んでいて、あそこはいいですぜと教えてもらい、それでなんとなく行ってみたのだ。