グース・グレイ 7. 
 
 
 
■ 猫首の白人が坂道を昇っていく。
 赤とオレンジのあいだくらいな半袖シャツを着ている。
 チャーチルの首も、こうだったっけか。 
 
 
 
■ 彼は戻ってきたのだろう。
 一時この界隈では、異国のひとが皆無だった。
 彼らを当て込んでいた高級と言われるスーパーは僅かに閑古鳥が鳴き、それから品揃えを微妙に変えた。
 駐車場も空いている。