あなたが口笛吹いてるように。
■ 梅原さんの著作で成程と思ったのは、柳田さんの「遠野物語」についての指摘である。柳田さんは半ば転向したのだと。そうでなければあの当時、向こう側に行ってしまう。学問そのものも続けられないと。
つまりは天皇制に関わることである。
その辺りは、半ばそうであったのかも知れない。
■ 個人的にはオクターブ高い言説というのは最後のところで躯にあわない。
芸術一般も商業作品それ自体も、またその評価も、時の流れや政治や経済情勢に左右されるものではあるけれども、紅旗征戎吾が事にアラズという気分も、肩の辺りからひゅうと差し込むのである。