「緑色の坂の道」vol.3937 乾いた夜 3. ■ おとなしそうな顔をした女や男の後姿を見送っているような気がした。 いわゆる市民社会と呼ばれるものの、生臭いところである。 若い頃、そうしたものに生理的に馴染めず、まわり道をした覚えがある。