乾いた夜 2.
 
 
 
■ いつだったか中央高速への道を流していると、ハイブリッドの車に抜かれた。
 よく社宅の前に色違いで数台停まっている奴である。営業でも使われる。
 結構飛ばしているのだが、どうも理不尽な気分が薄く浮かんでくる。
 これがこちらの思い上がった部分から来ているのか、暫く点検してみたが判断はつかなかった。
 飛ばすのはいいが、止まれなければ仕方ない。
 
 
 
■ 私は先にゆかせることにした。
 銀色のそれは、掻き分けるように車線を泳いで先へ進む。
 廻りは暗くなってきて、それでも前よりは日が長い。