乾いた夜 4.
■ 東京の冬は乾いていて、寝室や仕事場、その他に加湿器を置くことが多い。
塩を入れるタイプのそれがあって、今近くにあるのだが、10年程前に買った湿度計を眺めると40から50の辺りを細い針が指している。
湿度計と仕事用の椅子は少し高いものを買った方がいいというのが持論だが、何故なら永く使うことになるからだった。
■ 永福を過ぎた辺りから道が空きはじめる。
トンネルの辺りで取締の注意が何度か喋る。
国営放送の妙齢よりはいい声をしている。