無駄について。
 
 
 
■ 妙齢というのはポイントを溜めるのが好きだが、えてして男性はいくつ入っているかを忘れる。
 実は生物学的なところからきているのかとも思うのだが、さておき。
 
 
 
■ 例えばメルセデスのディーゼルのセダンは滅法速い。
 フロントが逆スラストしていた時代のBMWのターボ・ディーゼルも結構な加速をして、80年代には憧れたものだった。
 年間数万キロ走るならば元が取れるという。
 車両代金との差額からである。
 軽油で走る車が、ハイオクを入れたあれこれをぶち抜くというのは、屈折したダンディズムだろうか。
 実際に年に数万キロ走れば、タイアを初めとした消耗品代は相当なものになる訳で、決して経済的であるとは言いがたい。
 オイルの劣化はガソリンよりも早いのであるし。
 
 
 
■「羊の皮を被った狼」という言い方があるが、これは馬鹿にできない永遠の定番で、目立たないセダンが滅法速いというのに男たちは弱い。
 よれよれのコートの下にスキャバルの生地の背広を着ているようなものである。
 話は飛ぶが、数億するというマンションのリビングに家具を一切置かず、出前で炒飯食べているような男がいたとして、半分はそれも御伽噺である。