手を伸ばしたら湿っていた闇。
 
 
 
 
■ 私は風邪がうつり、連休には熱を出していた。
 仕上げねばならない仕事がひとつふたつあって、明け方もそもそと資料をめくる。
 つまんねえなあこんなこと。
 でもこれを片付けないとなにがしか、片がつかない。
 赤いラベルの酒を嘗め、それをタウリンで割っていた。
 
 
 
■ どうでもいいことではあるのだが、ITの会社やネットの世界の一部には、カルト的な空気が薄く漂っているかのように思えることがあった。
 カルトとは何か、というと前に書いた緑坂があるので検索していただきたい。簡単に言えば、非合理的なカリスマや絶対的な存在を求める心理的な状態である。
 つまり、疑い続けることができないでいる。