曇った黄色のサーブ。
 
 
 
■ 絶壁の次の辺りのサーブというのは、どこかホモ・セクシュアルな匂いが隠されている。
 そんな偏見を抱いていた。
 誰にも理解されない。そのことを少しばかりは誇りにもおもう。だけど時にはさびしいんだ。
 そんな気分が造形になって、それから動くのである。
 

 
■ 大きめのラバーのバンパーの下に四角いフォグをぶら下げ、スィッチを入れると曇った黄色が路肩を照らす。
 山沿いの国道を60から80で昇ったり降りたり。もちろん夜だが、どこへ急ごうというんだ。
 霧は突っ込んでいくと薄い雨になって、間欠のワイパーのタイミングが合わないでいる。