そこにあるもの。
■ 道具は、定番とされているものがいいと思う。
車の工具でも、文房具でも、例えばコーヒーのカップもである。
私は白いそれを使っているが、何処で買ったのかいくつあるのか覚えていない。
なんとなく必要になったような気がすると、終戦直後に進駐軍がダンスホールにしていたというデパートに行って買ってくるのだった。
■ 昨年の暮れ近くだったろうか、サングラスが欲しくなって銀座に出かけた。 二軒ほど廻って、路地裏の灰皿の辺りで慌しく煙草を吸い、隣にいる綺麗なおねえさんがぶっきらぼうに煙を吐き出しているのを横目で眺めた。
我々は悪いことをしているのだ、という連帯感があるのかないのか。全くない。
灰皿の汚れ方を見ていると、文化果つる地なのだという気もする。
■ まぁこれは、というデザインのものは、四捨五入すると二桁近くになる。
レンズにまでロゴが入っているのだから仕方がない。
どこで作っているんですか。
英国だと思いますよ。
デザインは半分イタリアだよ。
ええと、調べてきますね。