桜のころ。
 
 
 
■ 三月のあいだ、すこしだけ桜を待つ。
 いざ咲き始めると、窓を開けるのが嫌になる。
 大体が忙しく、そうと言ってばかりもいられないのだった。
 

 
■ 薄い色のシャツを着て、腕をまくる。
 まくった上からバラクータを羽織るのだが、腕の辺りが少しだぶつく。
 来年は別の色にしよう。適当なものがあればだが。
 
 
■ と、どうでもいいことを考えている。
 散るまでの話だ。