眠らないで。
 
 
 
■ 輝度を80にして、それでもまだ明るく、モニターのソフトを操作して幾分か下げている。
 小型のキーボードがひとつ。いくつかのPCとリンクさせて切り替えるのだが、いざ使おうとすると接続が切れていて、あまり使いものにはなっていない。
 道具は馴染むまでが厄介で、つい昔のやり方を懐かしむのだが、それでいい場面とそうでもないところとが混在しているものだから、見きわめるタイミングも出てくる。
 

 
■ 道具に馴染むという表現から、ここで荷風の話に流れると面白いのだが、今それを仔細に解説すると世間から叱られる。
 荷風が好きだという人は少なからずいるが、やはり随分と特殊な人生だったのだろう。粋とか野暮とか、韜晦したい年頃というものもある。
 
 
 
■ 最近面倒なので、出先にモニターを置きっぱなしにしてあった。
 置いてあるのは、特別高価なものではない。中身の液晶自体が似たようなもので、そのチューンというか制御の関係で価格が随分と違う。台座の造りとか細部である。細部はとても大事なものだが、それも時と場合によってであって、センサーを使って測定すると、高価な方が基準値から外れていることもあったりする。この辺りは相対的なものなのである。
 いずれにしても一年も使っていると、次第に劣化が始まってくる。