埋立地の満月。
■ 遠くに海がみえたような気がして、高いところに光っているのは満月に近い。
白の車体に、白いホイルを履いた6シリーズのクーペと、まばらに駐まっている営業車のあいだを過ぎ、ようやく乗ってきた車をみつける。
随分と古い駐車場で、そんなことは近づいてみなければ分からないものだ。
■ マイボールを持っているとは、余程好きなんだろう。
女子プロと一戦交わしたのかも知れない。やや高揚が残っている。
私は彼のコートの光沢を思い出した。
帰るであろう住処も、半分は分かったような気になって、それだといかにも過ぎるだろうかと打ち消した。