暗がりの煙草。
 
 
 
■ 明日は雨になるだろうという夕刻、ビルの隙間のモールのようなところにいた。
 植え込みがあって、そこに灰皿が置いてある。
 

 
■ LEDの照明が薄く光っている。
 その横に若い女性がふたり座り、何事かを話している。
 時折、唇から白い煙が吐きだされていく。逆光だ。
 男たちは身体をゆらしながらせわしない。
 これから地下に降り、乗り換え、ドアまでを歩くのだ。