向き不向きだぜ。
 
 
 
■ 亡くなった原田芳雄さんに「ドンキホーテ世界一周」という曲があった。
 作詞はどなただったか。
 あっちいって駄目、こっちいって駄目。
 と、結果的に世界を一周する男というか女というか、世代のひとつの象徴みたいな人たちをやんわりと皮肉った内容である。
 もしかすると作詞されたご本人もそうだったのかも知れない。
 放浪のヒッピーが格好良かった時代もあった訳でして。
 

 
■ 30代の半ばくらいだったか、この三部作をまんべんなく聴いていた。
 安酒を嘗めながらである。
「暑いわりに 寒い暮らし 向き不向きだぜ」
 これは「バンコクあたりなら」の後に続く台詞だった。
 
 
 
■ CDのジャケット・デザインは、黒田さんだろう。
 あの絵柄と文字は一目で分かる。
 黒田さんとは昔、あれやこれやでアレさせていただいたことがあって、なんというか、不良である。