濾過するプロセス。
 
 
 
■ 表現には時代性のようなものがある。
 何時だったか1930年代の万国博に飾られた巨大な写真壁画について書かれたものを読んでいた。
 その方はバウ・ハウスに学び、モンタージュあるいはコラージュの手法でJapan、つまり日本を世界に表現している。
 写真を細分化し大きく引き伸ばす作業は、後の小西六が行っていた。
 
 
 
■ 仔細に覚えているわけではないのだが、これは映画「ブレード・ランナー」に出てきた日本のイメージに近いかという印象があった。
 また、横尾さんが一時行われていた手法もこの系譜であることを知る。
「撃ちてし止まむ」
 という戦時中のスローガンを聞いたことのある方もおられるだろう。
 有楽町の劇場のビル前面に大きなポスターが貼られていたそれである。
 あれは合成で、二人の兵士の大きさも下から見上げた時に最適になるかのように作られていた。
 それを担当したのが、万博の時と同じ方である。