暗くなるまで待って。
 
 
 
■ 横浜の辺りから戻るとき、首都高速の1号を使う。
 いわゆるK1という奴で、昭和の時代にはこれ以外になく、退避するところの一切ない設計が金属の粉のようだった。
 ある時ゆっくりと流していると軽に抜かれる。
 こんど税金が上がるというそれである。
 その後無灯火のメルセデスが昇ってきて、神戸で続きナンバーだった。
 
 
 
■ 左手にネオンのようなものがあり、HOTELと描かれている。
 そこには入ったことがない。
 距離として半端だったからだろう。
 入って何をするでなし。
 いや、することはするのだろうが、暗くなるまでじらされた。