無明の章。
 
 
 
■ 最近、思い切ったことが書けなくなっている。
 誰が検閲するわけでもないのだけれども、昼間の厄介の都合から、知らずに言葉を選び、差障りないようにとの配慮がスギているかのような。
 いわゆる自粛というものだろうか。
 それはそれで大人になったというか社会性ではあるけれど、実は書いていて面白くないのも事実だった。
 読者もそうだろうが、本人が一番退屈なのである。
 
 
 
■ 昔坂を読み返すと、随分前に書いたものが今読めている。
 バカジャナイダロウカと呆れるのは勿論のこと、若書きでかなり恥ずかしいところもあるのだが、それはそれ、その年代にしか書けない勢いや体力というものもあるのだろう。
 情報ではなく、作品は残るものだった。