白南風。
 
 
 
■ 髪を切りに行ったときである。
 赤ん坊を前に抱いたお母さんが、信号をゆっくりと渡っている。
 ややゆっくり過ぎるのではないかと思うほど、時々上を向き、空と我が子と対話している。
 ちょうど下校時間だった。
 私は色々思うところもありながら、渡り終えるのを待っていた。
 
 
 
■ 後ろからクラクションが鳴る。
 車ではなくてどうも大きなスクータであるらしい。
 ミラーを眺めると、半キャップを被った若者がとっとと進めと罵っている。