Blues-like 8.
■ 半ば詩文である。
省略が多すぎて、一読よくわからない。
ネットの時代になって随分経つが、いまだかなりの(しかもヒネた)読み手でなければその間合いというのは計れないのではないかという気がする。
湿度のなかに青い匂いが混ざっている。
常緑樹が花をつけている。
■ 夏の手前、エアコンをかけようか窓を薄く開けようか迷う頃合、若い女の体臭というのは独特である。
時には短い葉巻を最後まで点けていたかのような、キューバかブエノスアイレスの罅割れた漆喰から漏れてきた焦げ臭い水が、こちらに浸みてくるような気がする時もある。