薄桜。
 
 
 
■ なんのせいか、手元に3月はじめの頃の「秋田魁新報」がある。
 単に珍しいからだが、東日本大震災から2年という時期だったからかもしれない。ほとんど理由にはなっていないが。
 普段新聞はすぐに捨ててしまうのだけれども、なにか意味を持たせようとして取ってあるなら嫌らしい。
 福島から県外に避難している人が、秋田県へ928人。山形へ9513人。東京へは7449人。と、カラー版で図示されている。
 野良になった牛がこちらを眺めている写真などもあって、何を食べているのかいぶかしい。
 避難者は総数で31万人。東京で言えば中野区の人口に匹敵する。
 
 
 
■ 午後、とてもよく晴れていて、既にして桜が三分咲きだった。
 古くなって黒い常緑樹があり、その手前に薄桃色があることに気づく。
 ぼたぼたと色を置くところが綺麗なのだという気もする。