3/4.2
■ 勝負の神様というものがいて、ほんまさんの作品ではそれが霊媒者である。
霊感の強い背の高い女。
それに、元は漁師だったかもしれない東京の大学に通うゴリラのような風貌の主人公が絡んでいく。
緑坂の読者は「ノロ」という存在をご存知だろうか。
沖縄や奄美などに伝えられる巫女さん。
原始アニミズムと言えばそれまでなのだけれども、そういってしまえば美しい日本の大元は巫女さんであった。
■「3/4」の霊媒者は最後に狂っていく。
狂いながら背後からゴリラのような主人公を見守り、そして子を産む。