色気があってもひからびる。
 
 
 
■ 色気というのは、水のようなものだと思う。
 つまりは流れだ。
 少年の頃、または青年の頃。
 何におののき、突っ込んでいったか。
 いつかそれが定型化され仕事の一部にもなり、外側に幾重にも薄い膜を貼って表向きの人格のように視えることもあるのだが、一皮剥けば水のようである。