挽歌好きの男たち。
■「男たちの挽歌」という香港ノアールの名作がある。
ちょうどバブルの時分、友人知人がBMWのE30辺りに乗り、髪の短いこれから作家になろうかという女子大生がTVのCMなどに出ていた頃合である。
美人といえばそうなのだが、なにか違うような気がして私は取り残されていた。
けれども、碑文谷あたりにいる髪の短い妙齢に岡惚れしていたのだから迷走である。
それ以来下北沢は鬼門だ。
■ 床に置いたTVでビデオを眺める。
麻布の大使館脇にビデオ屋があり、車ででかけては数本を借りた。
当時ビデオのレンタル料金は高く、一食分にはなっていたような覚えがある。