北のうねり 6.
 
 
 
■ 若いものが、写真を送ってきた。
 津波にやられた界隈の、8ヵ月後ほどの按配である。
 松林の向こうは既に海で、半分ほど修繕の済んだ家がぽつんと建っている。
 
 
 
■ この海沿いをずっと辿っていけば何処かにつくのか。
 それは旅人の視線で、そこで冬を迎え、暮らすのである。