その後の葉子 4.
 
 
 
■ その辺りに葉子はいる。
 自転車の後ろにプラのヘルを被らせた子どもを乗せている。
 小廻りが利くということで背の高い軽か1400に乗って、駐車場の坂道で素早いハンドル捌きをしている。
 とろい車には、クラクションを鳴らさない。0.1秒のパッシングである。
 食材を吟味し産地を確かめ、がんばろうどこそこと言われても俄かには信用しない。