九月の雨で 2. 
 
 
 
■ やや旧い車を、随分の時間と対価をかけて磨いてもらう。
 そうは言っても人任せですまないところもあり、その後、細かなところをいじる。
 あれ、ここは熱かな。
 このところのメッキは弱いのだな。
 シム、すこし厚いものにするべきか。 
 
 
 
■ 包括的に考えれば、どうでもいいことである。
 わたしは硬度20の水しか飲まないのよっ、と言うのと似たような、ゆるやかに誤差の範疇である。
 外は薄い雨だった。
 私はエンジンをかけ、アイドルをする。