夜叉。
 
 
 
■ 高倉健さんが主演された映画にそうしたものがあった。
 いしだあゆみさんが、高倉さん演ずる元ヤクザの内儀役である。
 役の上でのいしださんの実家は漁師で、その母役を確か高名な監督の奥様が演じられていた。
 映画好きな方ならご存知だろう。三文役者(註:三文というのはあくまで自称ね)の殿山さんと自主プロを作って活動された方である。
 いちいち註を書かねばならないのが野暮だが、ネットがここまで大衆化するとそれもある程度は止むを得ない。
 
 
 
■ 私は今、その時の絵を思い出している。
 高倉健さんは漁師の役柄を何度も演じていた。泥臭く、鈍く。都というか繁華街から流れてきたという小料理屋の女将を演じているのが、当時ある種全盛期だった田中裕子さんだった。
 漁師に覚醒剤を売りさばくチンピラ役をされているのが、監督になる前の北野さんである。