退屈な儀式と夜について 5.
 
 
 
■ 横羽から大黒へ流れる。
 ここは踏める。
 ギアを落とし、さっき抜かれたハイブリッドをかわし、それから減速した。
 
 
 
■「夜の魚」一部を書いていた頃というのは、丁度バブルの終り頃である。
 なにがしかの名残はあって、地方都市へいくとそれが5年ほど遅れてきていた。
 ここ数年、定年を迎えられているという団塊の世代の方々が40代。
 赤軍なんてものが、まだどこかロマンチックにも捉えられていた。
 暫く経つと地下鉄サリン事件がおきる。
 
 
 
■ 甘ったれたエリート意識の裏返し。
 と書けば簡単である。
 あるときそれは、自分に戻ってくるものだからだ。