12月の花束。
■ 車の後を銀杏の枯葉が追っている。
舞いながら次第に崩れていくのだろう。
シートのヒーターを強くしデフの温まるのを待った。
裕次郎の若いときの歌が口をつく。
さびしさの果て、モンマルトルの。
だったかな。
■ いや。
正しくは「淋しさの谷 泪の谷を」というもので、59年頃、パイロットが主人公の映画だったとおもう。私は歌だけを知っていて映画自体はみた事がない。
越えてゆくのさ男じゃないか。
■ そりゃ女だって越えるだろうが、どうも少しやせ我慢しないと格好がつかないところがある。