水の女。
 
 
 
■ 折口信夫さんの論文で、そうした題名のものがあると知った。
 神子、いわゆる「巫女」についてのものである。
 東北では「イタコ」「ワカ」、沖縄では「ノロ」などと称され、奄美のそれは確か「ユタ」と呼ばれていたように記憶している。
 それぞれ歴史も職能も形態も異なっていて、全般に「神子」と称していいのかは分からない。
 
 
 
■「水の女」という項は、多分全集に入っているのだろう。
 直感的で誌的な論考を得意とされた折口さんらしい表題である。
 読んでみたいものだと久しぶりに思った。