丸眼のマトラ。
 
 
 
■「夜の魚二部 外灘」には確か冒頭サンクが出てくる。
 ルノーの5.サンクである。
 中古のサンクに4人乗って、横須賀辺りまで飛ばす場面があった。
 皹の入ったミシュランかコンチ。硬いとされたりするが、案外にそういうこともなく、ただ音だけは煩い。
 
 
 
■ 小説の世界で車の描写が旨いのは、向こう側ではチャンドラー。
 ライアルやフレミングなども的確である。
 こちら側では、矢作さんと五木さん。別格で大藪さん。
 井上靖さんが車の話を書いたということは聞かない。
 北方先生は、酒おごってもらったことがあるのでマセラティだが、多分プラグの外し方をご存知ないような気もする。
 別にいいんだそんなもな。