雨に霞んでる。
 
 
 
■ 外苑西を、小林旭を聴きながら走る。
 この作詞は誰だったか。
 現役の頃は、結構あざとくて馴染まなかったのだが、あれから10数年を過ぎると、確かに昭和だったのだなと思う。
 上村一夫さんに「関東平野」という半ば自伝的な作品があるのだが、どうもその絵柄を思い出す。
 魚屋の好色な娘と厄介な仲になって、それではいけないと初心に戻ろうとするところなど、かたちを変え誰しもが通る道である。