風景と男と。
 
 
 
■ 外に出て食事をすることがある。
 昼時である。
 私の場合、車で出ていることが半分ほどなので、畢竟駐車場のあるところに落ち着く。 廻りを眺めると、ランチ時の奥様方や、背広が着崩れたタクシーの運転手さんが目立つ。
 
 
■ よお、なにちゃん。
 そう言って入ってくる彼がいる。
 白髪なのだが、腕時計だけが派手である。