フォア 3.
 
 
 
■ 羽田トンネルの辺りを通ると、昭和のことを思い出す。
 横羽に今ほどLH式レーダーが埋まってなかった頃、時折綺麗なS30のZや、510の1800SSSなんかとすれ違った。
 いい気になって中華街に停めておくと、タイアに穴を開けられたりアンテナを折られたことも何度かあって、女を口説くつもりが高くついた。
 
 
 
■ 季節はめぐる。
 怖くて入れなかったような店がどうってことないことを知り、ダビドフの財布が半額になっていても欲しいと思わなくなってしまう。
 薄く訳アリがひとつふたつ。
 たまにでいいと思う。